積読と積みゲーの狭間で

ラノベブログになる予定だった何か。

『探偵が早すぎる (下)』/井上真偽

 

探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ)

探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ)

 

いきなり下巻の感想なので「上巻は?」とか思われそうですけど、一々上巻を読み直して感想を書くのはしんどいのです。

さて、7月から滝藤賢一さん、広瀬アリスさんらが主演で連続ドラマ化する今作ですが、下巻はとりあえずそのまま連続ドラマ化するのに向いてないように思いました。

今作は端的に言えば探偵・千曲川光が事件を起こす前に解決する倒叙ミステリです。上巻は短編連作形式でドラマ化に向いているように思いましたが、下巻は次々と仕掛けられたトリックをシームレス気味に解いていく形式で、連続ドラマには向いていない印象です。探偵が次々とトリックを看破する流れは非常に面白いですが、この下巻の内容をどうやって連続ドラマで消化するのかが少し気になりました。

終盤の展開が予想の斜め上を行っていて非常に困惑しましたが、概ね読んでいて楽しいミステリ小説だったと思います。まあ、相変わらず井上先生の文章は感情がやたらと希薄に感じられて苦手なんですが。