積読と積みゲーの狭間で

ラノベブログになる予定だった何か。

このキャラ文芸がすごい! 2019

独断と偏見で選ぶキャラ文芸2019 文庫編 - 読書する日々と備忘録

こういう企画に便乗してまた記事を書きます。

レギュレーションはよっちさんのブログに寄せて

 

  • 2017/9/1-2018/8/31に刊行された作品
  • ライト文芸・一般文庫レーベルから刊行された作品
  • 単行本の文庫化作品を除く

 

という感じでいきたいのですが、俺には文庫と単行本を分けられるぐらいの読書量がないので単行本からも入ります。

1位 『殺人鬼探偵の捏造美学』 

殺人鬼探偵の捏造美学 (講談社タイガ)

殺人鬼探偵の捏造美学 (講談社タイガ)

 

 去年読んだ本を振り返ると、僕の中では漏れなくこの作品がついてまわるぐらいインパクトのある作品でした。あとから考えてみると「そりゃそうだよな!」という本なんですが、物語に見事に引き込まれて、鮮やかな着地を決められました。いいミステリ小説です。

2位 『異セカイ系』 

異セカイ系 (講談社タイガ)

異セカイ系 (講談社タイガ)

 

 関西弁やメタフィクション、作者への挑戦状(読者と間違っていたりはしないです)など、なかなかクセの強い作品で、色々と手放しに褒められる感じはしないですが、話は面白かったです。特殊な設定が本当にうまく使われていると思いました。

 

3位 『もうひとつの命』 

もうひとつの命 (メディアワークス文庫)
 

 最初に読み終わったときは何だこれって感じでしたが、続刊が出たときに読み返したりして、時間が経つにつれて良さがわかるようになってきました。紛れもなく入間人間作品という仕上がりですが、同時に過去作とはまた少し違う味を出してきた印象もありますね。若干覚悟は必要かもしれないですが、入間人間作品入門の一つでしょうか。

 

 4位 ハラサキ 

ハラサキ (角川ホラー文庫)

ハラサキ (角川ホラー文庫)

 

 どこかホラゲーをプレイしているような読み味のホラー小説でした。雰囲気もよく、こちらを飽きさせない展開がよかったです。まあ、際立ってよかったのはオチですね。帯もうるさいぐらいそこを強調してきます。

 

5位 『ただし、無音に限り』 

ただし、無音に限り (ミステリ・フロンティア)

ただし、無音に限り (ミステリ・フロンティア)

 

キャラミスとしてよかったのはなによりも第1章でした。ド派手などんでん返しとかではないですが、悩みながら謎を解明していく主人公の姿がいいですね。『記憶屋』が好きな人には特にオススメ。

 

 6位 『オーパーツ 死を招く至宝』

 

 本格ミステリとしての仕上がりは第1章を除くとイマイチでしたが、キャラクター小説としては2章以降もよかったです。強いキャラクターで読み進ませていく力を感じられました。作者さんのこれからの作品にも期待です。

 7位 『ダンガンロンパ霧切 6』 

ダンガンロンパ霧切 6 (星海社FICTIONS)

ダンガンロンパ霧切 6 (星海社FICTIONS)

 

星海社FICTIONSはキャラ文芸なのかとかダンガンロンパのノベライズはキャラ文芸なのかという問題は一度置いておいて選出。今回も光る百合、そして不可解な殺人現場。物語内での怒涛のスナイパーアクションと推理展開がいいですね。ただこちらの予想の斜め上から繰り出されたトリックは「それでいいのか!?」という、ちょっと期待とは違った面白さもありました。キャラも強いですが、さらにミステリが強いので、本格推理が好きな方には特にオススメしたいシリーズですね。

 

 8位 『NO推理、NO探偵?』

 

NO推理、NO探偵? (講談社ノベルス)

NO推理、NO探偵? (講談社ノベルス)

 

 絶賛か激怒かしか要らないという噂の作品ですが、絶賛か激怒のどちらかをした方の割合の方が少ないんじゃないでしょうか。とりあえず僕は困惑しました。

僕の印象としてはミステリを題材としたギャグラノベとして読んでいくのがいいかと思うのですが、ただ、そうやって考えていくと最後に落とし穴があります。個人的にはちょっと滑り調子のギャグが好きなんですが、微妙にウザさもついてくる作品なので難しいですね。ミステリ好きの人はとりあえず読んでおくといいと思います。責任は取りません。