『境界戦線―マージナル・バトルライン』/やまむらはじめ

境界戦線―マージナル・バトルライン (サンデーGXコミックス)

やまむらはじめ先生がサンデーGXで連載していた漫画短編集です。全て災害によって崩壊・廃墟化した首都圏を舞台に描かれています。現在やまむらはじめ先生が漫画サイト『Ｚ』にて連載している『SEVEN EDGE』と同一の世界観ということで、読んでみました。

個人的に一番面白かったのは第3話『invincible Lady』でした。端的に言えばダメダメのヒモ男が抱えてくる問題をまさしく『無敵の女性』が解決する話でした。やまむらはじめ先生はカッコいいキャラクターを描くのが本当に上手くて、この作品でも主人公の小夜子が非常にクールでした。ヒモ男を養っている理由も、ベタといえばベタですが、個人的には好きです。

若隠居の青年の謎とトラウマを描いた『Watch Dog』、車椅子の少女と彼女を守る少年のボーイミーツガール『With You』など、その他の4編も高いクオリティが揃っていて、プロローグとエピローグのまとまりも合わさって、非常にいい作品でした。単巻漫画で手に取りやすい作品なので、ぜひ興味があれば読んでみるといいと思います。

SEVEN EDGE 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)